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軟性下疳とはどんな病気?検査と治療

軟性下疳(なんせいげかん)という病気があることを知っている人は、医療関係者など知識を持った人に限られるのではないでしょうか。とはいえ、海外に頻繁に行くことがあり、行き先がアフリカや南米、さらには東南アジアという人は知っておくべきでしょう。

軟性下疳とは、軟性下疳菌あるいはデュクレイ菌とも呼ばれる菌が病原菌となって発症する病で、性感染症に該当します。
日本国内での症例はほとんど見られず、先に挙げたようにアフリカや南米、東南アジアなどに感染者が多い性感染症のため、日本国内では多くの人が、聞いたこともない病気と感じるのも無理からぬところです。

とはいえ、昨今は海外からの外国人旅行客が増加し、ビジネスにおける交流も盛んになってきていることから、日本国内でも感染者が出てもおかしくない性感染症といえるでしょう。
実際、性感染症の中には戦後、ほとんど感染者がいなくなった病気に罹患する人が、2000年に入って増加傾向にあります。

海外の国同士の行き来がスムーズになったことから海外で感染し、日本に帰ってきて発症するというケースがほとんどです。さらに、戦後に感染者がほぼいなくなったことで、医師にもどのような性感染症なのかの判断が付きにくくなっているのは、感染した側としては不安材料といえます。

軟性下疳特有の症状とは

軟性下疳に感染した場合の症状としては、性感染症の多くに見られるかゆみなどがないのが特徴です。女性が罹患した場合、外陰部に赤く小さな潰瘍ができます。
この潰瘍は痛みを伴ううえに、時間の経過とともに大きくなり、さらに数も増えていきます。

下疳とは潰瘍のことで、柔らかい潰瘍ができることから、軟性下疳という名前が付いています。
ちなみに軟性という表現は、梅毒にも同じように潰瘍ができるものの、こちらの潰瘍は固いことから硬性下疳と呼ぶため、梅毒の潰瘍よりも柔らかいという意味で軟性下疳と呼ばれているのです。

小さな腫瘍は数を増やし、大きくなりながら、発症から2~3週間後には鼠頚部と呼ばれる太ももの付け根のリンパ節が腫れて肥大化してきます。
痛みもさらに強くなり、リンパ節及びその周囲が化膿して腫瘍ができるのが、軟性下疳に見られる症状の特徴です。

軟性下疳はどのように感染するのか

軟性下疳は性感染症のため、性行為によって感染します。
先に挙げた症状は女性の場合ですが、男性にも感染します。男性の感染経路として多いのは、軟性下疳に感染している女性と性行為を行った場合です。

また、男性が軟性下疳に感染しているのを知らずに性交渉を持った場合、女性も感染するといった具合に、双方が感染して拡大していくのが軟性下疳の特徴といえます。
特に外国人女性に罹患者が多く、海外で外国人女性が集まる歓楽街に出掛け、性行為を行ってきた男性の中に発症者が出るというパターンが多いのが特徴です。

日本において軟性下疳の感染者は圧倒的に男性が多く、女性はほとんど見られません。その理由は、男性が海外の歓楽街へ行って性行為を楽しんでくるからで、今後は日本人男性から日本人女性へと感染が広まっていくことが懸念されている性感染症です。

軟性下疳の治療方法はどうすればいいか

軟性下疳の治療は、まず検査から行います。軟性下疳菌ワクチン0.1mlを皮内注射し、48時間後に紅色の丘疹反応が出るかどうかを見る検査です。
これは皮内反応を調べるための検査で、伊東反応、Frei反応などと呼ばれていますが、信頼性が非常に高いことで知られる検査となっています。検査の結果、陽性であることが判明したら、抗生物質による治療が基本です。

内服薬と外用薬の2つを用いる治療方法で、内服薬としてはオーレオマイシンか、スルファメチゾールが使われることが多く、外用薬として使う軟膏の抗生物質は、サルファ剤、あるいはテトラサイクリン系剤が効果的です。

内服薬を服用しながら、外用薬を患部に塗布するという2通りの治療を同時に行うのが、軟性下疳の治療法となります。
また、鼠径部のリンパ節が腫れている場合は、冷湿布薬を貼るという治療方法が加わりますが、腫瘍ができ、膿を持って化膿している場合には、切開して膿を出さなければなりません。ここまでひどくならないうちに医療機関を受診すれば、内服薬と外用薬で治療が可能でしょう。

聞きなれない軟性下疳という病気が性感染症であることと、日本ではほとんど患者がいなかったのが、2000年になってから男性の患者数が増えてきたことなどから、今後警戒すべき感染症の1つであることがわかりました。

発症するとかなりつらい症状に悩まされることになりますが、しっかりとした治療方法は確立されているため、より早い段階で軟性下疳である可能性を疑い、医療機関を受診するかが大事です。
海外へ行く機会がある人や、外国人女性と甘美なひとときを過ごしたいと考える男性は、特に要注意といえます。

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