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  1. アメーバ赤痢症
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アメーバ赤痢症を検査して早期の治療

アメーバ赤痢症は赤痢アメーバ(Entamoeba histolytica)と呼ばれる寄生虫の原虫が原因となって発症する病気です。以前は赤痢アメーバが原因で下痢や粘血便を起こす大腸炎や、しぶり腹などの症状があるものをアメーバ赤痢と呼びました。

しかし現在では1999年に施行された感染症法で、大腸以外の臓器にも症状が出たものも含めてアメーバ赤痢と総称しています。
アメーバ赤痢は伝染病のため、1999年に施行された感染症法で定めている五類感染症に指定されているものです。

主に大腸に寄生するアメーバ赤痢は世界各地で認められており、特に熱帯地域や亜熱帯地域に多くなっています。
また先進国では性感染症としても問題視しており、日本でも開発途上国へ渡航した旅行者に感染する傾向が見られます。

アメーバ赤痢で現れる症状の数々

アメーバ赤痢に感染すると、10%から20%の割合で感染者に何らかの症状が現れます。通常は病原体が体内に摂り込まれてから2週から4週の間に、前述したような下痢や粘血便、しぶり腹(テネスムス)などの症状が出てきます。

また排便時に、下腹部に痛みや不快感などを起こす症状が現れるのも特徴です。粘血便はいちごゼリーのような様相を呈しており、数日から数週間の間でよくなったり悪くなったりという状態を繰り返します。

またアメーバ赤痢は血液の流れに乗って大腸以外の臓器に移ることがあり、肝臓に侵入すると膿が溜まってしまいます。肝臓にアメーバ赤痢が侵入した場合、38度から40度の高熱が出て右脇腹に痛み(右季肋部痛)が生じます。

ほかにも肝臓が腫れること(肝腫大)によって吐き気や嘔吐を繰り返し、体重が減少して寝ていても寝汗をかくなど全身のだるさが続きます。
これはアメーバ肝嚢胞と呼ばれるもので、腸管以外のアメーバ症の中では罹患頻度が高いのが特徴です。まれではあるものの、時には脳や肺、皮膚にも膿胞ができることが報告されています。

アメーバ赤痢はどのようにして感染するのか

アメーバ赤痢症は近年日本で増加傾向にあり、感染者の9割を男性が占めています。かつては女性の罹患者は少なかったのですが、最近では残りの1割を占めるほど女性にも増えてきているのです。

渡航者が感染することが多いものの、日本国内では福祉施設などでの集団感染も増えているという現状があります。
アメーバ赤痢に感染する原因としては、すでにアメーバ赤痢に感染した人が排泄した便中に存在する赤痢アメーバに汚染された水を飲んだり、そのような水で作られた氷が入った飲み物を飲んだりしたときも感染します。

また汚染された野菜や果物、肉などを生のまま食べることによっても感染してしまいます。もう1つの原因として挙げられるのが、性交渉によるアメーバ赤痢の感染です。

感染者の多くを男性が占めているのには、男性同性愛者間での性行為が感染を広めていると考えられます。性行為時に肛門の周辺にアメーバがいると、手指などを介して感染したり、肛門への口腔性交によって口の中にアメーバが入ったりして感染を起こします。

 

アメーバ赤痢の感染経路としては、発展途上国での汚染された水や食品の摂取と、アメーバ保有者との性交渉によるものが主な原因であるといえるでしょう。

感染がわかったときの有効な治療法

赤痢アメーバ症に対しては、基本的に投薬治療を行うことが多く、症状がひどい場合は食事をやめて点滴を行う必要も出てきます。
しかし腸管アメーバもアメーバ性肝膿瘍に対しても、まずは抗生剤のメトロニダゾールという薬の服用からはじめるのが一般的です。

メトロニダゾールは赤痢アメーバ症に顕著な効果があるとすでに実証されており、世界各国で治療に使用されています。服用する期間は7日から10日程度で、妊娠中の女性への投薬はできません。

また服用している期間と服用後の1週間は、お酒を飲むことも控えなければならないため注意が必要です。メトロニダゾールを使用することができないときには、チニダゾールという薬を服用することになります。ほかにもシストと呼ばれる寄生虫や脳腫によってできた膿胞を駆除するのに、パロモマイシン硫酸塩が腸管に強力に作用してくれます。

この薬は消化管から吸収されにくいのが特徴で、高い濃度を保ったまま腸内にいるシストに作用するためシストの死滅が可能となるのです。赤痢アメーバ症に感染した場合は、まずは抗生剤をきちんと服用することが治療への第1歩といえます。

赤痢アメーバ症にはワクチンがないうえに、予防できる予防薬もありません。海外旅行は先進国でもそうですが、特に発展途上国へ渡航する際は飲食に最大限の注意を払うことが重要です。

また不特定多数との性行為を避けたり、避妊用具の使用を徹底したりすることも感染のリスクを回避してくれます。性行為では肛門周囲への口腔性交を避けることはいうまでもありませんし、常に身体を清潔にしておくことも非常に大切な要素となります。

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